パーソナルトレーナーになりたい!スポーツトレーナーとの違いや将来性を解説

パーソナルトレーナーは、体力維持や健康増進を考える人のトレーニングや食事をマンツーマンで指導する職業です。「正しく筋肉を付けたい」、「ダイエットしたい」といった顧客からの多様な希望や目的をヒアリングし、その目的を達成するために適したトレーニングや食事内容、食べ方などを組み合わせて提案します。

主にフィットネスクラブやスポーツジムで働くことが多い業種ですが、実力を付ければ個人で活動するフリーランスになることも可能です。今回はそんなパーソナルトレーナーの仕事内容や年収、資格の有無などについて解説します。

パーソナルトレーナーとは?

パーソナルトレーナーとは、ダイエットや筋力増強、または健康維持、体力の維持やアップを考えている人に向けて、マンツーマンでトレーニングや食事指導をする職業のことを言います。

トレーニングを受ける人の体の状態や生活習慣、考え方などは千差万別で、一見同じ目標と思われる「ダイエットをしたい」、「正しく筋肉をつけたい」などの要望でも、個別に最適なトレーニング方法や食事内容、食べ方を提案することが求められます。

パーソナルトレーナーは、人によってそれぞれ異なる要望や状況を丁寧にヒアリングし、把握しなくてはなりません。さらにトレーニングを受ける人がトレーニングや食事指導を継続して受けられるように、精神的な面でのケアをするのもパーソナルトレーナーの役割です。

パーソナルトレーナーの主な勤務先はフィットネスクラブやスポーツジムですが、トレーナーとしての実力があればフリーランスとして活動することも可能であり、独立して成功したパーソナルトレーナーのなかには、高額な年収を稼いでいる人もいます。

スポーツトレーナーとの違いと共通点

■違い

大きな違いと言えるのはパーソナルトレーナーの方がより幅広く、個別の要望に応えるための指導を行うことになる、ということでしょう。

スポーツトレーナーは基本的にスポーツ選手への対応をすることになります。スポーツ選手のコンディション調整や、選手が万全の状態で競技に臨めるようにトレーニングメニューを組むなど、「スポーツ選手が試合に勝つこと、自分の目標を達成できること」を考えて業務を行います。

その業務には、けがの予防や応急処置、リハビリテーション、メンタルケアなどが含まれています。また一般的にはスポーツチームと契約してチーム全体のトレーニングメニューを作るためのスタッフとして活躍したり、スポーツジムに所属して複数の選手を担当したりします。

それに対し、パーソナルトレーナーは、一般人も含め、ひとりの相手へのトレーニングや食事指導を行います。マンツーマンでトレーニングや食事指導を行うので、顧客との関わりはより深く、個別の指導メニューを設定することになります。

■共通点

スポーツトレーナーもパーソナルトレーナーも、仕事をするうえで取得しておかなければならない資格はありません。民間資格として、日本スポーツ協会の公認アスレティックトレーナーやNSCA認定のパーソナルトレーナーといった資格がありますが、どちらの職業も豊富な知識と技術、指導力を身に付けることが重要であると言えます。

また、医療系の国家資格として、柔道整復師やはり師、きゅう師の資格を保有していると、転職・就職時に有利です。

パーソナルトレーナーに必要な専門知識・技術と把握・理解力

パーソナルトレーナーは顧客が「何を目標にトレーニングをしようとしているか」を把握し、それに合わせたトレーニングメニューを設定し、指導していきます。

そのためダイエットや筋力トレーニング、加圧トレーニングに関する知識はもちろん、運動生理学や機能解剖学、トレーニング科学や栄養学、スポーツ心理学といった専門知識は必要不可欠です。

また、トレーニングにはきつい運動や食事制限が必要になる場面が多いので、顧客のモチベーション維持やメンタル面のケア、顧客の気持ちをくんでトレーニングを指導していく必要があります。つまり「相手の立場に立って考えられる力」も必要です。

パーソナルトレーナーの仕事内容

パーソナルトレーナーの仕事は「トレーニングや食事の指導をマンツーマンで行う」、「顧顧客の要望を汲み取って、メンタル面のケアを行う」の2つに分かれています。

トレーニングや食事の指導をマンツーマンで行う

パーソナルトレーナーは顧客の「トレーニングをする目的」をヒアリングし、それに合わせたトレーニングプログラムを設定し、実際にトレーニング指導を行ったり、食事指導をしたりします。

例えばダイエットのためにトレーニングをしたい顧客の場合、どのようなトレーニングメニューを指導し、どのような食事指導をすれば、最も効率的に顧客が目標とする状態へと到達できるかを考えます。

実際のトレーニングや食事指導では、顧客の到達具合に合わせてメニューの調整をしつつ、顧客が目標達成まで頑張れるようにサポートを行います。

顧客の要望をくみ取って、メンタル面のケアを行う

顧客の要望をくみ取り、メンタル面のケアをすることもパーソナルトレーナーの大切な仕事です。

単に「ダイエットをしたい」とする顧客であっても、目的を達成するためのプロセスは単純なものではありません。体重が思うように減らなかったり、腰痛といったほかの症状が強くなりトレーニングメニューを継続できなくなったりするかもしれません。そうした場合には、顧客がトレーニングや食事制限を続けられるようにメンタル面のケアやモチベーション維持も欠かせません。

なかなか成果が見られず苦しんでいる人に寄り添い、その相談に乗ったり、アドバイスを行ったり、ときには叱咤(しった)激励したりして、顧客のやる気を引き出します。

いかに顧客のモチベーションを上げ、トレーニングを継続させるかがパーソナルトレーナーの腕の見せどころと言えるでしょう。マンツーマンで指導を行いつつ、トレーニングメニューの適宜見直しも含め、顧客が楽しくトレーニングを続けられるように二人三脚で歩んでいきます。

スポーツトレーナーとの大きな違いであるところの、より個別な目的に合わせた指導を行うパーソナルトレーナーにとっては、この顧客のメンタル面のケアやモチベーション維持が特に注力すべきポイントだと言えます。

パーソナルトレーナーの仕事内容について、さらに詳しく知りたい方は、「パーソナルトレーナー、その仕事内容と働き方の可能性」もご覧ください。

パーソナルトレーナーになるための道のり

パーソナルトレーナーになるためには、まず専門知識や技術の習得が欠かせず、そのためにはトレーニングに関することが学べる専門学校や大学への進学が必要になってきます。さらに、トレーニング方法のみならず食事指導も行うほか、メンタルケアにも対応するため、栄養学や心理学なども学んでおく必要があるでしょう。

パーソナルトレーナーは、こうした専門知識や技術の習得を証明するための国家資格が必要である、とされる職種ではありません。しかし多くのパーソナルトレーナーはフィットネスクラブやスポーツジムに勤務して仕事をすることになるので、就職や転職時に少しでも有利になるよう、さまざまな資格を保有しておくことが望ましいでしょう。

そして資格取得後はスポーツジムでの勤務で経験を積み、高い実力が身に付けばフリーランスとして独立することも可能です。まずは一般的なルートを見ておきましょう。

スポーツ系の専門学校や大学への進学

パーソナルトレーナーの就職先であるフィットネスクラブやスポーツジムでは、スポーツ系大学や専門学校の卒業者が多く働いています。言い換えれば、専門学校や大学で得た知識や技術はパーソナルトレーナーとして働くうえで必要不可欠だと言えます。

スポーツ系の専門学校や大学では、トレーニング科学や運動生理学、機能解剖学、栄養学、スポーツ心理学などを学びます。学校によっては在学中に実際にジムで実践経験を積むことも可能であり、キャリアアップや就業前になるべく多くの経験を積みたいのであれば、ジムでのトレーニング指導がカリキュラムに含まれている学校を選びましょう。

そのうえで、医療系の国家資格であるはり師やきゅう師、柔道整復師も必要ならば取ることができるように、国家試験受験資格が得られる教育機関で学ぶことも視野に入れておきましょう。

パーソナルトレーナーとして持っておきたい資格

パーソナルトレーナーとして働くうえで、“絶対に必要な資格”というものはありません。しかし顧客やフィットネスクラブ、スポーツクラブからの信頼を勝ち取り、仕事を進めていくには関連資格を取得しておくと、より的確な指導が可能となります。

また、直接施術する可能性は低いですが、けがの予防や応急処置、体の不調改善に役立てられるという観点から、柔道整復師やはり師、きゅう師といった国家資格を取得しておくことは有用です。

こういった資格を保有していれば、フィットネスクラブやスポーツジムへの就職・転職時に有利になり、経験を積んだあとにフリーランスとして活動していくうえでも大いに役立つはずです。

パーソナルトレーナーで活躍するための有利な資格について、詳しく知りたい方は「パーソナルトレーナーとその資格取得について徹底紹介」をご覧ください。

パーソナルトレーナーの働き方

パーソナルトレーナーになったあとは、どのようなところで働くことができるのでしょうか。見ておきましょう。

スポーツジムでの勤務

パーソナルトレーナーとして多くの人が活動の場として選ぶのが、スポーツジムやフィットネスクラブです。実務未経験者を求人しているジムもあるので、最初の就職先として選択しやすいと言えます。

将来的にフリーランスとしての活動を考える人でも、最初はジムでの勤務をして、経験を積みます。その後、独立してフリーランスのパーソナルトレーナーとして活動するのが一般的です。

■メリット

さまざまな顧客と触れ合うことができ、パーソナルトレーナーとして幅広い経験を積むことが可能です。

また教育・研修が無料で受けられるので、未経験者や新人でも安心して業務ができることも魅力のひとつ。

パーソナルトレーナー同士の横のつながりもあり、モチベーションアップや親交、情報交換、トラブルの相談をする機会も得られるので、今後独立することを見越している場合は人脈形成の意味でもメリットがあります。

自ら集客をする必要がなく、契約にもよりますが、基本的にスタッフとして就職すれば収入も安定していて福利厚生が受けられる点でも、将来設計する時間が持てるので良い就職先だと言えそうです。

■デメリット

集客や宣伝、施設管理や維持、研修などを会社が行っている分、パーソナルトレーナーが得られる収益の取り分がフリーランスよりも少なくなる傾向があります。

また、会社の方針と自分の指導方法が合わない場合も、業務がしづらいといった状況に陥る可能性があることもデメリットと言えます。

例えば、トレーニングプログラムや食事制限の方法が会社で決まっている場合、顧客によりよい方法を提案したいと考えていても会社の方針と異なるのでなかなか自由にできないといった場合もあります。

企業によってはフロントスタッフとパーソナルトレーナーを兼任する場合もあるので、トレーナーになりたくて入社したのに接客業務の割合が多いといったケースも珍しくありません。

フリーランスとしての勤務

高い実力と経験を持っているパーソナルトレーナーは独立し、フリーランスとして活動することが可能です。

その場合、フィットネスクラブやスポーツジムと業務委託契約を結んで活動する場合と、個人で独立してひとりで経営活動をするといったケースがあります。

■メリット

フリーランスで活動することのメリットは、「意思決定を自分で行うことができる」ことや、「自由度の高さ」にあります。いつ、どこでどのくらい活動するかは個人の自由であり、実力次第では高収入を得ることも可能です。

個人のライフスタイルに合わせた働き方もでき、昼間は会社員で夜はパーソナルトレーナーとしてジムで働くといった働き方も可能。

また、ジムと業務委託契約を結んで活動する場合は、契約内容によりますが多くの場合、会社が宣伝や広告といった集客を担当してくれるので、集客・経営的な経験がなくてもやっていけます。

■デメリット

個人で活動する場合、「教育・研修の機会が用意されていない」、「投資・宣伝などは自己負担」、「経営的観点が必要不可欠」な点がデメリットと言えるでしょう。

ジムと業務委託契約を結んでいない場合は、集客・宣伝はすべて自分で行う必要があり、そのためには経営的センスも欠かせません。

また、知識や技術を研究するための自己投資もすべて自己負担であり、スポンサーが付かない限りは、何にどこまで費用をかけるのか、広告の効果を常に計算していかなくてはなりません。

ジムやスポーツクラブと契約を結び、プロのパーソナルトレーナーとして業務を請け負う場合は、契約内容によっては収入が減ったり業務が増大したりすることもあります。

個人での活動にしても施設との契約を結んでの活動にしても、自分自身のモチベーションや時間の管理を行う必要があります。つまり、自己管理ができる人でなければフリーランスとして活動を継続することが難しいこともデメリットと言えそうです。

パーソナルトレーナーに求められるもの

パーソナルトレーナーは、トレーニングに関することや食事に関すること、顧客のモチベーション維持などのメンタルケアに関することなど幅広い技術や知識が求められる職業です。

また、専門学校や大学で習得した知識や技術を常に更新していく必要もあります。言い換えれば、継続的な向上心が欠かせない職業でもあるのです。

さらに、顧客の目的を深く理解し、加えてトレーニング中のモチベーションを維持するためには、コミュニケーション力や理解力、観察力などが必要です。

つまりパーソナルトレーナーに最も求められているのは、相手に寄り添って手助けをする力だと言えるでしょう。

顧客のモチベーションを保ち、指導する力

マンツーマンで顧客のモチベーションを維持し、目標達成までトレーニングを継続できるようにする指導力は、パーソナルトレーナーとして働くうえで欠かせない力です。

常に最善を目指し、学習を怠らない向上心

パーソナルトレーナーに必要な知識は膨大であり、トレーニング理論や栄養学などの専門知識を常に学習し、よりよい指導方法を模索する向上心も欠かせません。

また、顧客の立場に立ち、相手の心に寄り添う仕事でもあるので、顧客それぞれにとっての最善を考える思考力、判断力も求められます。

パーソナルトレーナーの将来性

最近では、芸能人やモデルなどが美容や健康目的として、インスタグラムなどのSNSでパーソナルトレーナーと一緒に行うトレーニング動画を発信することも増えてきました。
また、顧客の信頼を得ることができれば独立も可能であり、収入アップも見込めるでしょう。

パーソナルトレーナーは需要が増大している業種であり、将来性のある職業だと言えます。

都市部での需要が増加傾向にある

パーソナルトレーナーは、近年の健康志向の高まりに合わせ日本国内での需要が増加傾向にあり、特に都市部でのニーズが拡大しています。

メタボリックシンドロームや生活習慣病が問題となっている現代においては、健康な体づくりやボディーメイクをマンツーマンで指導してくれるパーソナルトレーナーの存在は、ますます多くの人にとって必要なものとなっていくと考えられます。

向上心を持ちつづけられれば将来性がある職業

パーソナルトレーナーに求められる能力は専門知識や技術はもちろんのこと、顧客の目的を深く理解し、的確に指導できる力です。言い換えれば「相手に寄り添う力」「観察力」などさまざまな表現ができますが、根本的に改善したいと顧客が望んでいる点はどういうところかを理解できなくてはなりません。そのためには、今持っている能力を常に高めよう、新しい知識や技術を学ぼうとする姿勢がなくてはなりません。

こうしたパーソナルトレーナーの姿勢が、顧客の信頼を得ることにもつながり、また満足度を高めることにもなり、仕事としての成功をもたらすことになります。

例えば、顧客のトレーニングが停滞したときは、相手の立場に立って考え、「なぜ停滞しているか」という問題の本質を見極め、相手と共に停滞している原因を探り、解決に当たります。

顧客が言語化できていない問題や、顧客も意識していなかった問題に共に気づき、共に乗り越えていこうとすることが、パーソナルトレーナーには必要な要素です。

また、相手の立場に立って考えることで、「どんな言い方や表現方法が相手に伝わるか」が分かるようになり、より顧客に寄り添った、的確な指導ができるようにもなります。

顧客の目標に向かい、二人三脚で共に歩んでいくパーソナルトレーナーには、こういった相手の立場に立って考える力こそが、ほかのトレーナーと差別化するために大切な要素なのです。

こうした力を常に磨き続けられれば、活躍の場は広がり、自分らしい働き方のできる職業であると言えるでしょう。

女性のパーソナルトレーナーの需要も拡大している

女性のパーソナルトレーナーの活躍の場は拡大傾向にあります。女性専用のスポーツジムができるといったケースもあり、よりプライベートなトレーニングを安心して受けたいと望む女性客が増えていると考えられます。また、もともと美と健康に対しては男性よりも女性の方が関心を寄せる傾向にあることからも、女性のパーソナルトレーナーの需要は高まっていくと考えられます。

女性の顧客にとって、パーソナルトレーナーも女性である方がダイエットの話やコンプレックスなどを打ち明けやすいといった要素があります。その背景には「共感してもらえる」「実感として分かってもらえる」との心理が働くのでしょう。

確かに、トレーナー自身もかつてダイエットで失敗した経験があったり、体型にコンプレックスを抱えていたりした経験があるのなら、それを乗り越えてトレーナーとして頑張っている姿を見せるだけでも、顧客を勇気づけることになるとも考えられます。

また、男性トレーナーには分からない身体面やメンタル面の状態なども共有できるので、より相手の立場に立った指導ができることも女性のパーソナルトレーナーの活躍が期待される要因でしょう。

パーソナルトレーナーは顧客のニーズに寄り添う職業

パーソナルトレーナーは顧客が人生を豊かに過ごせるように、個別の目的に沿ってトレーニングや食事指導をする職業です。

単にトレーニング量や食事制限を厳しくするのではなく、顧客の身体的な状況や表面的な目的だけではないその背景にある課題にも気づき、最善の提案をする必要があります。また顧客の立場に立ってものを考える共感力や精神的な課題を理解する力が大切です。

技術力のアップや知識習得だけではなく、相手の立場に立って全体を考えられるような総合力を養うことが、パーソナルトレーナーとしてのキャリアアップにもつながります。

パーソナルトレーナーとは、まさに顧客に寄り添い、二人三脚で歩んでいく職業なのです。

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