「柔道整復師」とはどんな国家資格?取得するメリットや学校選びのポイントは?

接骨院や整骨院、病院のほか、スポーツトレーニングの現場でも活躍する柔道整復師。今後、高齢化社会においてますます活躍が期待される国家資格です。具体的にはどのような資格で、どんな仕事に就けるのでしょうか。取得するメリットや柔道整復師になるための学校選びのポイントとともにお伝えします。

柔道整復師とは?

「柔道整復師」はその名称から、「柔道の経験がないと就けない職業では?」と勘違いされることが多いのですが、実際には柔道の経験がなくても取得できる資格です。まずは、柔道整復師の仕事内容や資格取得について見てみましょう。

どんなことをする仕事?

柔道整復師は、骨折、脱臼、捻挫、打撲、挫傷といったけがを治療するスペシャリストです。独特の手技で整復(骨折や外れた関節などを元の正常な状態に直すこと)、固定(患部を固定する治療法)、後療(損傷した組織を回復させる治療法)などを行い、人間の持つ自然治癒力を最大限に発揮させることを目的としています。

→柔道整復師の具体的な仕事内容や、なるために必要な資質や将来性などの詳細は以下の記事もご覧ください。

柔道整復師の仕事内容を知ろう!活躍の場や将来性は?

どんな資格?

柔道整復師は国家資格であり、以下の受験資格を得たうえで、厚生労働省が毎年3月に実施している国家試験に合格すると取得することができます。

  • 受験資格
  1. 大学入学資格(高卒・もしくは高等学校卒業程度認定試験合格)があること。
  2. 文部科学大臣及び厚生労働大臣指定の「柔道整復師養成施設」に入り、技能や知識を習得すること。

専門の養成学校で柔道整復学や柔道整復理論、柔道整復実技、解剖学や生理学、運動学、衛生学、病理学、公衆衛生学、外科学、関係法規、リハビリテーション学、整形外科学などの基礎科目や専門科目を履修します。

また、都道府県知事指定の4年制大学または3年制短期大学へ入学し、そこで上記の科目を履修するということも可能です。(※通信教育は不可)。

試験科目や合格率、合格基準は、以下のとおりです。

  • 試験科目(令和2年3月1日実施の試験):
    解剖学、生理学、運動学、病理学概論、衛生学・公衆衛生学、一般臨床医学、外科学概論、整形外科学、リハビリテーション医学、柔道整復理論及び関係法規
  • 合格率(平成31年に実施された試験):
    受験者数6,164名、合格者数 4,054名、合格率 65.8%
  • 合格基準(平成31年に実施された試験):
    1. 必修問題については、配点を1問1点とし、全30問中、その得点が総点数の80%以上、24点以上を合格とする
    2. 一般問題については、配点を1問1点とし、全200問中、その得点が総点数の60%以上、120点以上を合格とする
    3. 必修問題及び一般問題のいずれも合格基準を満たしている者を合格とする

かつては柔道整復師国家試験の合格率は約90%でしたが、現在では約60%前後に下がってきています。合格を目指すためには、専門的な教育が受けられる場でしっかりと学習することが大切です。

柔道整復師の資格を取得するメリット

それでは、まず実際に柔道整復師の資格を持つとどんなメリットが得られるか、見ていきましょう。

活躍の場が幅広い

柔道整復師の勤め先は、接骨院、整骨院、病院、介護・福祉施設など、さまざま。スポーツトレーナーとしてジムやスポーツチームで働く人もいるといったように活躍の場が多く、経験やスキルに応じて多種多様なキャリアプランを立てることができます。

高齢化社会に向けて需要が高まる傾向にある

柔道整復師は、手術や投薬治療が困難な高齢者の治療を行うことが可能です。今後、日本の高齢化がさらに進むと、手術や投薬などの医師が行う治療以外の療法についても需要が高まることが予想されます。

また、健康長寿を目指す社会において、高齢者の筋力維持やリハビリテーションを日常生活のなかで指導できる人材は広く求められると考えられます。

柔道整復師の判断で施術可能な範囲がある。保険診療・治療を行える

理学療法士や作業療法士も国家資格ですが、医師の指示がなければ施術を行うことができません。また、整体師やカイロプラクターは民間資格であり、施術が医療行為と見なされないため、保険診療・治療は行えません。一方、柔道整復師は自分の判断で施術可能な範囲があり(※)、保険治療も可能です。

※骨折・脱臼の患部に対する施術は、応急手当(整復)なら柔道整復師の判断で行うことが可能。整復後に引き続き施術を行うケースでは医師の同意が必要です。

独立開業できる

上述のように、柔道整復師は接骨院、整骨院、病院、介護・福祉施設、ジム、スポーツチームなど勤務先の種類が多いのが特徴ですが、独立開業できるというメリットもあります。勤め先でスキルを磨いたあとに、独立開業して収入アップを目指すことも可能です。

柔道整復師になるための学校選びのポイント

柔道整復師になりたいという意欲が高まってきても、独学や通信教育では柔道整復師国家試験を受験する資格が得られません。3年以上の教育を受けられる学校に通う必要がありますが、その際にどんな学校を選ぶかが将来のキャリア形成にとって重要です。ここでは柔道整復師になるための学校選びのポイントを紹介します。

試験合格のサポートに力を入れている

まずは国家試験に合格しなければキャリアをスタートさせることができません。そのため、試験の合格に向けて徹底的なサポートをしてくれる学校を選ぶことが大切です。特に合格率が下がってきている近年は、試験対策がますます重要なポイントとなるため、入学した学生が全員合格するよう丁寧な指導をしてくれる場であることが理想です。

また、近年は柔道整復師と鍼灸(しんきゅう)師の両方の資格取得を目指す学生が増えています。柔道整復師のほかに鍼灸(しんきゅう)師の資格があれば、患者さんに施せる治療の種類が増えてキャリアの可能性が広がるため、両方の資格取得を目指せる講座をダブルで受講するという選択肢も考えられます。ダブル受講の場合に学費が減免される制度があると、両方の資格を目指しやすいでしょう。

実践力のつく講義がある

国家試験を目指して学習することは必須ですが、試験合格ばかりを目標にしていると、キャリアをスタートさせたあとのイメージがつかめず、実践力が身につかなくなる可能性があります。柔道整復師を目指す過程においては自分の体を使って覚えるべきことが多いため、できるだけ実際の現場に近い状況で学べる機会が欲しいものです。

例えば、柔道整復師の資格を活かしてスポーツトレーナーになりたい学生なら、プロ選手のトレーニング現場を訪れたり、スポーツチームでのインターンシップを経験できたりすれば、仕事のイメージもつかみやすいでしょう。また、心肺蘇生法の実技やスポーツ疾患の救急処置など、緊急時に活かせるスキルを学べる講座があれば、実践力が身につきやすくなります。

卒業後の就職サポートが充実している

学校を卒業して無事試験に合格しても、勤め先が見つからなければ、柔道整復師としての仕事をスタートさせることができません。そのため、卒業後の就職サポートが充実している学校を選ぶことも重要なポイントのひとつです。教員やOG・OBのサポートを得られたり、整形外科や接骨院などの採用担当者の話を聞いたりすることができれば、心強いでしょう。また、卒業後に現場での仕事や独立開業のノウハウを学べる場があると、より便利です。

専門知識やスキルがしっかり身につく学校選びを

柔道整復師は覚えるべき専門知識やスキルが多く、それらをしっかりと身につけることが欠かせません。将来担当する患者さんやスポーツ選手から頼りにされる柔道整復師になるには、国家試験に合格する実力をつけることはもちろん、資格取得後に必要となるスキルをきちんと学べる学校を選ぶことが大切です。

柔道整復師になるための学校を選ぶ際には、どんなことが学べる講座があるかをしっかりチェックして、将来の希望に合った養成施設を選択しましょう。

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